映画「ラストナイト・イン・ソーホー」ネタバレあらすじ・配信サイト-60年代音楽とファッション溢れるサイコ・ホラー

「ベイビー・ドライバー」のエドガー・ライト監督によるスタイリッシュ・サイコ・ホラー。注目の2大若手女優トーマシン・マッケンジーとアニャ・テイラー=ジョイが、60年代ロンドンの光と闇に翻弄される2人の女性を演じています。

Source: https://movies.yahoo.co.jp/

 

 

公開:2021年

製作国:イギリス

上映時間:115分

監督・製作・脚本:エドガー・ライト

出演:
トーマシン・マッケンジー
アニャ・テイラー=ジョイ
マット・スミス
ダイアナ・リグ
テレンス・スタンプ ほか

 

 

 

 

※本記事にはネタバレ、結末が含まれています。

作品紹介

エロイーズは夢の中で、1960年代のソーホーで歌手を目指すサンディとシンクロする。サンディに魅せられタイムリープを繰り返すエロイーズだが、やがて思いもよらぬ事態に巻き込まれていく…。
現在と過去、夢と現実、光と闇が交錯する恐ろしくも美しいサイコ・ホラー。

コメディの印象が強いエドガー・ライト監督の新境地とも言える本作は、60年代ロンドンの音楽やファッションへの愛が込められた、スタイリッシュで質の高いホラー作品です。

音楽センスを高く評価される監督ならではの60年代のUKロックやポップスの数々は本作の要。エロイーズとともに60年代の世界へタイムスリップしますよ。
本国イギリスでは2枚組LPレコードによるサントラが発売されました。

映画愛溢れる監督は作中に過去の作品のオマージュを盛り込んできますが、本作では「007」へのオマージュや、60年代ホラー映画の手法が取り入れられています。
撮影前にはスタッフやキャストに1960年代の映画50本をリストにして渡し、トーマシン・マッケンジーはなんと49本を見たとのこと。

スタッフ&キャスト

エドガー・ライト監督
代表作には、サイモン・ペグ、ニック・フロストらと組んだ「ショーン・オブ・ザ・デッド」(2004)「ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-」(2007)「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!」(2013)のスリー・フレーバー・コルネット3部作など。
2017年の「ベイビー・ドライバー」が大ヒットし、第90回アカデミー賞3部門にノミネートされました。

トーマシン・マッケンジー(エロイーズ)
2000年生まれ、ニュージーランド出身。
「足跡はかき消して」(2018)でその演技力を絶賛され、「ジョジョ・ラビット」(2019)のエルサ役で一躍脚光を浴びました。
2021年にはM・ナイト・シャマラン監督の「オールド」に出演。
2022年には母国ニュージーランドを舞台とした「ドライビング・バニー」が公開されています。

アニャ・テイラー=ジョイ(サンディ)
1996年生まれ、アルゼンチンとイギリスで育ち、女優になるため14歳でニューヨークへ。
「ウィッチ」(2015)「スプリット」(2016)などのホラー作品に出演し、「絶叫クイーン」として知られています。
Netfilix配信のテレビドラマ「クイーンズ・ギャンビット」(2020)では第78回ゴールデングローブ賞ミニシリーズ・テレビ映画部門で主演女優賞を受賞しました。
最新作はニコラス・ホルトと共演したコメディ・ホラー「ザ・メニュー」(2022)

また、「女王陛下の007」(1969)でボンドガールを演じたダイアナ・リグが、ミス・コリンズ役で出演しています。
撮影後、82歳で他界し本作が遺作となりました。

さらに、イギリスのテレビシリーズ「ドクター・フー」で知られるマット・スミス、「あと1センチの恋」(2014)「世界一キライなあなたに」(2016)のサム・クラフリン、「コレクター」(1965)「イギリスから来た男」(1999)などの大御所テレンス・スタンプといった多彩なキャストが名を連ねています。

映画「ラストナイト・イン・ソーホー」ネタバレあらすじ

エリーことエロイーズは、憧れのデザイン学校への入学が決まり、生まれ育った田舎町を離れ夢のロンドンへと旅立つ。
希望に胸膨らませるエリーを、ただひとりの家族である祖母は必要以上に心配した。
エリーのママもロンドンで服飾の道に進んだが、夢破れて心を病み、命を絶っていたのだ。
見えないものが見える力を持つエリーには、鏡越しに微笑むママの姿が見えていた。

祖母の影響もあり、エリーは60年代のファッションや音楽に親しんでいた。
だがデザイン学校の流行最先端の同級生たちからは手作りの服をからかわれ、田舎者のレッテルを貼られてしまう。
そこで早々に居心地の悪い寮を出て、ソーホーのアパートで一人暮らしを始めることに。
大家のミス・コリンズは気難しい老婦人だが、最上階の古い部屋は一遍で気に入った。

Source: https://lnis.jp/

引っ越したその日の夜、エリーは夢の中で1960年代のソーホーにいた。
ネオンサイン煌びやかな歓楽街。映画館ではショーン・コネリーの「007/サンダーボール作戦」がかかっている。
有名なナイトクラブ「カフェ・ド・パリ」へ足を踏み入れると、歌っているのは大スターのシラ・ブラック。
まさにエリーが憧れる60年代ロンドンの華やかな世界だ。
すると鏡の中の自分が見知らぬ若い女性になっている。
ピンクのシフォンのドレスに身を包んだチャーミングなブロンドのサンディ。
歌手として舞台でデビューすることを夢見ている。
サンディは、店の女の子たちを仕切っているジャックにショーの出演を掛け合った。
自信に満ちた態度で、堂々とダンスも披露すると、ジャックは他の店で歌えるよう手配すると約束する。
ハンサムでスマートなジャックに、サンディはあっという間に恋に落ちた。
その夜、サンディが帰ってきたのは、エリーのアパートの部屋だった。

翌日、エリーが胸躍らせながら眠りにつくと、サンディはジャックに紹介された店でショーに出演できることになった。
サンディと同じところにキスマークができたり、夢に出てきた店が実在していたり、エリーは夢の世界を現実で追体験する。
サンディに魅せられて髪型も服装も真似をした。
授業でもサンディのドレスを模したデザインが評価されたりと、サンディと同様に、夢に向かって充実していくのだった。

Source: https://lnis.jp/

しかし、恋人だと思っていた優しいジャックは態度を一変し、サンディは踊り子として働かされ、売春を強要される。
「お前が望んだんだろう!」
サンディとシンクロし、彼女の悪夢のような体験を目撃するエリー。
やがてサンディは諦めたかのように毎日客を取り、ソーホーの自分の部屋で、数え切れないほど客の相手をした。
ある時、いつもの客とは雰囲気の違う若く魅力的な男性が店を訪れ、こんな世界から足を洗うよう勧めるが、サンディは男を突っぱねてしまう。
エリーはなんとかサンディを救おうとするのだが、どうすることもできなかった。

サンディの転落を目の当たりにして、エリーは不安定になっていく。
同級生のジョンが気にかけてくれるが、しかし誰にも理解してもらえるわけがない。
ついには起きている間も、サンディの客の男たちが顔のない亡霊となって現われ、心をかき乱されるのだった。
さらに、アルバイト先のパブの常連客である年配の男が何かにつけエリーに付きまとう。
エリーの母親を知っているような口ぶりで、エリーの本名まで知っている。訳知り顔で、不気味な男だった。

ジョンと親しくなったエリーは彼を部屋へ招き入れた。
だが、エリーにはジャックとサンディの幻影が見えてしまう。
エリーのベッドで、ジャックはサンディに馬乗りになり、彼女を何度も刺して殺した。
あまりの光景に絶叫するエリー。
ミス・コリンズが駆け付けてジョンを追い出し、エリーは正気に戻った。

次の日、エリーはミス・コリンズに、サンディのことやあの部屋で死んだ人がいるか尋ねるが、彼女は昨夜の騒ぎのことで怒ってしまった。
警察へ行って60年代に起きたはずの殺人事件を見たと訴えても、夢や幻影の話などまともに取り合ってもらえなかった。
血まみれのサンディや顔のない男たちがエリーを追い詰め、いよいよ夢と現実の境界がなくなってきた。
あの常連客の年配男がジャックだと確信したエリーは、男にサンディを殺したのか問いただすが押し問答となり、道路で立ち止まった男は車に撥ねられてしまった。
パブのママによると、男は元警察官で、長い間、風俗取締班だったという。
男はジャックではなく、サンディに足を洗うよう勧めたあの男性だった。

Source: https://lnis.jp/

エリーは泣きじゃくり祖母に電話をかけて、今夜にも実家へ帰ることにする。
アパートを引き払うためミス・コリンズの部屋を訪ねると、動揺するエリーに彼女は優しくお茶を勧めた。
そして語り始める。
あの部屋で死んだのは、この街に呑み込まれ夢破れた若い頃の自分だと。
コリンズがサンディだった。
襲いかかってくるジャックを、逆に何度も刺して殺したと告白する。
それから客たちを次々と殺して、死体をアパートの中に隠していたのだった。

紅茶に薬を盛られエリーは動けなくなり、エリーを心配して迎えに来たジョンもコリンズに刺されてしまう。
エリーの口を封じようと、若きサンディの姿となったコリンズが、狂気に満ちた形相で、ナイフを手にエリーに切りかかっていく。
エリーはどうにか自分の部屋へ逃げるが、階下のコリンズの部屋の煙草の吸いさしから火の手が上がり、瞬く間に上の階まで燃え広がってきた。
さらに、顔のない亡霊たちが壁や床を破ってエリーに襲いかかる。
彼らはエリーに助けを求めていた。「あの女を殺せ」と言うのだ。

コリンズがドアを破って部屋へ入ると、ジャックの幻影が、お前が望んだんだろう!と彼女を責める。
望んでない…。
サンディの絶望を体験してきたエリーには、彼女の苦しみが痛いほどわかっていた。
しかしサンディは、「私のことは救えない。自分とジョンを救え」とエリーを逃がす。
燃え盛る炎の中、エリーはなんとか階下へ降り、ジョンとともに救出された。
大勢の男たちを殺した部屋にひとりサンディの姿。
全てを燃やし尽くし焼け落ちていった。

その後、エリーの60年代デザインは学校のショーで絶賛され、同級生たちも褒め称えた。
鏡の中には、笑顔のママがいた。
エリーが再び鏡を振り返るとそこにはサンディがウインクをしている。
2人は微笑んで、鏡を突いて合図を交わした。

「スウィンギング・ロンドン」の世界へ

1960年代のロンドンは「スウィンギング・ロンドン」と言われ、ソーホーを中心にファッション、音楽、映画など様々なカルチャーが生み出されました。
ホラー作品でありながら、魅惑的なスウィンギング・ロンドンの世界に誘う本作は、ホラーの枠を超えたエンターテインメントです。

映画「ラストナイト・イン・ソーホー」を見るなら

映画「ラストナイト・イン・ソーホー」を視聴できる配信サービスはこちら!
Amazon Prime Video
見放題
U-NEXT
レンタル
Netflix
hulu

dTV
レンタル
ビデオマーケット
レンタル
FOD
Rakuten TV
レンタル

※2022年11月の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

Pocket