映画「RUN/ラン」ネタバレあらすじ・配信サイト-「search/サーチ」の監督によるサイコ・スリラー

「search/サーチ」で全世界に衝撃を与えたアニーシュ・チャガンティ監督が放つ新たなサイコ・スリラー。
17年間娘を支え続けた母、それは愛か狂気か…?

Source: https://movies.yahoo.co.jp/movie/376254/

 

 

公開:2020年

製作国:アメリカ

ジャンル:スリラー、サスペンス

上映時間:90分

監督: アニーシュ・チャガンティ

出演:
サラ・ポールソン
キーラ・アレン
パット・ヒーリー
セーラ・ソーン ほか

 

 

※本記事にはネタバレ、結末が含まれています。

作品紹介

病を抱え車いすの生活ながらも、新たな大学生活を夢見るクロエ。応援してくれるはずの母だったが…。

長編映画デビュー作「search/サーチ」(2018)が大きな話題を呼んだアニーシュ・チャガンティ監督の長編2作目となる本作。
母親の歪んだ愛情と、絶望的な状況の中でそれに抗う娘の姿がサスペンスフルに描かれます。

母ダイアンを演じたのはサラ・ポールソン。
「アメリカン・ホラー・ストーリー」(2011~2019)などのテレビシリーズで知られ、「アメリカン・クライム・ストーリー」(2016)ではエミー賞、ゴールデングローブ賞などで多数の女優賞を受賞しました。
「キャロル」(2015)「ミスター・ガラス」(2019)など映画でも活躍しています。

娘クロエを演じたキーラ・アレンはニューヨークで活動する新人の役者で、オーディションによりクロエ役に抜擢されました。
実生活でも車いすを使用していて、監督は彼女の意見を取り入れ、よりリアルに様々な変更を施したということです。

数々の受賞歴を誇るベテランと無名の新人、2人の女優の見事な演技も本作の見どころです。

映画「RUN/ラン」ネタバレあらすじ

クロエは生まれつき多くの病を抱えていた。
不整脈、血色素症、ぜんそく、糖尿病。
そして足の麻痺により車椅子での生活を余儀なくされている。
母ダイアンは、献身的にクロエの世話をしてきた。
母ひとり子ひとりの仲の良い母娘だ。
ホームスクールで学んできたクロエは、17歳になり大学へ進学することになる。
大学の合格通知を待ちわびていて、家を出て新たな生活を始めることで頭がいっぱい。

Source: https://mobile.twitter.com/run_moviejp

ある時、クロエはママの買い物袋の中に見知らぬ緑色のカプセルが入った薬の容器を見つける。
ラベルにはママの名前が書いてあった。
その夜、ママは新しい薬に替わったと言ってその緑のカプセルを持ってきた。
ラベルのことを訊ねるが、レシートが貼ってあるのだと誤魔化されてしまう。

翌日、緑の薬が気になったクロエは、こっそり容器を確認する。
するとクロエの名のラベルに貼り替えられていた。
ママはいつもと変わらぬ様子で薬を持ってくるが、不信に感じたクロエは、それから薬を飲まずに隠しておくようになる

自分のスマホもパソコンも持っていないクロエは、ママの目を盗み、家の電話から適当な番号にかけて繋がった相手に検索を頼んだ。
するとラベルの薬品名トリゴキシンは心疾患の薬だと分かるが、薬の画像は赤いカプセルだという。
ではこの緑のカプセルは一体何なのか…。

次の日、クロエはママにせがんで一緒に町の映画館へ。
そして途中で席を立つと大急ぎで薬局へ行って、持って来た緑のカプセル薬を調べてもらう。
それは犬用の筋弛緩剤だった。
人間が飲めば足が麻痺すると聞き、クロエはショックで発作を起こしてしまう。
そこへママが店に飛び込んできた。
「大丈夫よ、ママがついている。」

Source: https://mobile.twitter.com/run_moviejp

薬で眠らされて家へ連れ戻され、クロエは部屋に閉じ込められてしまった。
ママが外出していることを確認すると、窓から出て、必死で屋根を這って別の部屋へ移動。
しかし階下へ降りようにも階段の昇降機が壊されている。
車椅子を階段から落とし、自分も転げ落ちた。
服は汚れ、あちこち血だらけ。
しかしこの時、クロエは自分の足が動く感覚を得るのだった。

力を振り絞って車椅子に乗ると外へ飛び出し、通りかかった郵便配達の車に助けを求めた。
ところがそこへ帰宅するママの車が。
ママは薬を替えてから被害妄想が酷いのだと説明する。
それでも配達員はクロエを警察へ連れて行こうとするが、ママに薬を打たれ倒れてしまった。

クロエが地下室で目を覚ますと、車いすはチェーンで縛り付けられていた。
そこでママが隠していたワシントン大学の合格通知を見つけ、激しい怒りが込み上げる。
さらには、元気に走る幼い頃の自分の写真、生後2時間ほどで亡くなった「クロエ」の死亡診断書、そして新生児連れ去り事件の新聞記事…。
クロエが真実を理解するのに時間はかからなかった。
自分は本当は健康だったのか。ママが毒を…。

ママが戻り、真実を知ったクロエに神経毒を打とうとする。
「すべてあなたを守るためだったのよ」
追い詰められたクロエはその場にあった有毒な薬剤の瓶を手に取り一気に飲んだ。

Source: https://mobile.twitter.com/run_moviejp

その後、病院に運ばれ一命を取りとめたクロエ。
まだ言葉が発せず、看護師に筆談で伝えようとするが、手が麻痺していて上手く動かせない。
すると看護師が出て行った隙にママが来て、車椅子にクロエを乗せて病室から連れ出した。
身体は徐々に回復するが、まだぐったりとして声も出ず、誰にも助けを求められない。
病室へ戻った看護師は、残されたノートにクロエが記した「ママ」という文字を見つけ、不審に思い警備員に通報。

病院のロビーまで来ると、ワシントン大学の広告が目に入る。
そこでクロエは必死で足を踏ん張り、車椅子を動かされるのを拒んだ。
「ママがいなくても生きていける」
そこへ警備員が駆け付けると、銃を取り出したママは撃たれ、階段から落ちた。

7年後。
クロエは少しずつ歩けるようになり、結婚して子供も生まれた。
刑務所の医療施設へママの面会に訪れる。
ママは体も動かせず、見る影もなく衰えていた。
クロエは活き活きと、本当の両親との交流や充実した仕事の話をすると、口の中に隠し持っていた緑の薬を出して言う。
「薬の時間よ。」

シンプルでしっかり怖い

代理ミュンヒハウゼン症候群は、多くは母親が子の病気や怪我を捏造するという精神疾患で、しばしば映画やドラマの題材にもなっています。
映画では「シックスセンス」(1999)が有名なところ。また、実話に基づいたHuluオリジナルドラマ「見せかけの日々(原題: The Act)」も反響を呼びました。
本作では丁寧なキャラクター設定やサラ・ポールソンの鬼気迫る演技により歪んだ母性を描き出しています。
母親ダイアンは毒親ですが、それだけでなく、どの親でも抱く「子どもの自立に対する喪失感」への共感性がさらに恐怖心を煽るでしょう。

ヒッチコックやスティーブン・キングへのオマージュが込められているという本作は、正統派でストレートなスリラー描写がしっかり怖い。
90分という尺で無駄がなくスピード感ある展開。ノンストレスで楽しめる良作です。

映画「RUN/ラン」を見るなら

映画「RUN/ラン」を視聴できる配信サービスはこちら!
Amazon Prime Video
見放題
U-NEXT
見放題
Netflix
hulu

dTV
見放題
ビデオマーケット
レンタル
FOD
Rakuten TV
レンタル

※2022年12月の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。

Pocket