映画「グッバイ、リチャード!」ネタバレあらすじ－ジョニー・デップ流、死に向かう男の生き様
余命180日と宣告されたリチャード。真面目な大学教授も大人しい夫も返上し、破天荒な人生を歩み始める。そして彼が選んだ最期とは…。
Source: https://goodbye-richard.jp/
製作：2018年
製作国：アメリカ
ジャンル：ドラマ、コメディ
上映時間：91分
監督：ウェイン・ロバーツ
出演：
ジョニー・デップ
ローズマリー・デウィット
ゾーイ・ドゥイッチ
ダニー・ヒューストン ほか
※本記事にはネタバレ、結末が含まれています。
映画「グッバイ、リチャード!」ネタバレあらすじ
英文学の大学教授リチャードは、ステージ4の肺癌と宣告される。
治療をしても1年、治療しなければ余命は半年。
ショックを受け、池に飛び込んでやり場のない怒りをぶつける。
家に帰れば、ひとり娘のオリヴィアがレズビアンだとカミングアウト。
さらに、妻ヴェロニカは大学の学長のヘンリーと不倫していると告白してくる。
夫婦仲はとうに冷めきっているが、よりによって相手が大嫌いなヘンリーと聞いて口論に。
結局、その日は家族に病気のことを話せずに終わった。
翌日の講義でリチャードは突然、文学に興味のない学生たちを教室から追い出した。
講義を受けなくてもCの成績は付けるとして、経営学を学びたい者、スウェットパンツの者、喜びのために本を読んだことがない者、様々な条件を挙げる。
残ったのは10名ほどの学生。
ひとり一冊本を読んで発表するよう課題を出すと、酒を煽るから休講だと言って出て行ってしまった。
「それからマリファナの売人の知り合いがいたら紹介してくれ」と言い残して。
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リチャードに治療を受けるつもりはなく、彼は自分の死に方をすでに描いていた。
同僚で親友であるピーターに、末期癌であることを打ち明け、申請期限を過ぎている研究休暇を取れるよう手を回してくれと頼む。
ヴェロニカには病気のことは隠し、不倫を認める代わりに、今後は自分も自由に好きなことをやると宣言した。
気掛かりなのは、娘オリヴィアのことだけだ。
講義では、大学からバーに場所を移し、学生たちに人生について熱く語り、ウェイトレスとトイレでセックスをした。
ご機嫌で席に戻って来るリチャードに、生徒たちは唖然。
それからも、歯に衣着せず評価を下し、ある時はバルコニーに椅子を持ち出して講義をしたりと、自由気ままに振る舞った。
ある日、ゲイの男子生徒がマリファナ入りのブラウニーを持って教授室を訪ねて来る。
ハイになったリチャードは、生徒に誘惑され”初体験”までしてしまうのだった。
ある晴れた日に、大学の庭の芝生で講義を開く。
講義と言っても学生たちに読んだ本の発表をさせているだけだ。
生徒たちとマリファナを吸い酒を飲んで騒いでいると、遠巻きに見ていたヘンリーとピーターがそれに気付いた。
ヘンリーは当然お冠、ピーターはリチャードの様子が気にかかるのだった。
その後、ピーターに癌患者の集まりに連れて行かれるが、リチャードには居心地が悪いだけだ。
早々に会を後にするとバーで酒を飲みながら、ピーターに自分の死の計画を語る。
彼はどこかへ去るつもりでいた。
死体が見つからなければ給料は払われ続け、娘に金を残すことができる。
そのための研究休暇申請だった。
リチャードは「行かないでくれ」とすがる親友をなだめ、酔いつぶれた彼をタクシーに乗せてやった。
それから、その店で働いている生徒のクレアと酒を交わす。
彼女はヘンリーの姪だが、ヘンリーが嫌いだという点で共通していた。
自分を貫くリチャードを勇敢だと言うクレアに、彼は自分が癌であることを話す。
「今になって実感が湧いてきた、本当に死ぬんだ。」
そしてクレアとしばらくダンスを楽しみいいムードになる。
だが、その場に倒れて気を失い、病院に担ぎ込まれてしまった。
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幸いすぐに回復し翌日には帰宅するが、体調は思わしくない。
次第に喀血したり体の痛みが頻繁に起こるようになり、オリヴィアも、夫に関心のないヴェロニカでさえ彼を心配する。
しかし、家族には病気のことは秘密にしていた。
大学では、ヘンリーに呼び出されて問題行動を咎められるが、逆に不倫をネタに脅して、研究休暇を承認させた。
講義でも横になり、起き上がるのにも生徒の手を借りるリチャード。
初めは型破りなリチャードに戸惑っていた生徒たちも、やがて彼を慕うようになっていた。
彼は才能ある若者たちに将来の可能性を説き、激励の言葉を贈った。
激しい痛みに襲われる中、リチャードはピーターに教会に連れて来てもらい、真情を吐露する。
「相手が本気を出してきた」
「こんなのどう見ても不条理だ。それでいて完璧だ。」
別れを告げるとピーターは泣き出してしまうが、リチャードは親友に感謝を伝え、照れ隠しの冗談で和ませた。
学期末になり、ヘンリー宅での大学職員のパーティーに夫婦で訪れる。
リチャードはヘンリーの差し金で一人離れた席にされてしまうが、しばらくして立ち上がり、皆の前でスピーチを始めた。
ヘンリーをこき下ろし、ピーターを讃えると、死期が近いことを明かし、ヴェロニカに愛を告げた。
「善く死ぬために、善く生きることが最も大事だ」
彼の演説に皆が乾杯した。
パーティーの後で、ヴェロニカと最後の抱擁を交わした。
家では、ガールフレンドにフラれて落ち込むオリヴィアを励ます。
自分がもう助からない病気で、これから旅に出るのだと説明し、娘の将来にありったけの言葉を託した。
それから愛犬を連れ、少しの荷物を積んで、オリヴィアが見送る中、車を出した。
運転しながら涙が溢れてくる。
丁字路まで来て行き止まり、しばらく停まって迷う。
そして星空の下、笑いながら、道なき平原を直進していった。
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