映画「モンスタートラック」－ルーカス・ティル主演、クオリティの高いCGも必見のファミリー・ムービー

キモかわモンスターとイケメンオタク高校生のハートウォーミングなアクションコメディ！悪徳企業からモンスターを救い家へ帰してやることができるのか…！？

 

 

公開：2017年（日本劇場未公開）

製作国：アメリカ

上映時間：105分

監督：クリス・ウェッジ

出演：ルーカス・ティル
ジェーン・レヴィ
エイミー・ライアン
ロブ・ロウ
ダニー・グローヴァー
バリー・ペッパー　など

 

 

※本記事にはネタバレ、結末が含まれています。

映画「モンスタートラック」ネタバレあらすじ

ノースダコタの田舎町で母親と暮らす高校生のトリップは車好きのオタク少年。
廃車工場でアルバイトをしながら部品を集め、おんぼろのトラックをカスタマイズしている。
イケメンだがガールフレンドもなく、クラスメイトのメレディスにアプローチされても素っ気ない。
母親は保安官のリックと付き合っているが、彼は今でも家を出た父親を慕い、リックとの関係はうまくいっていなかった。

トリップの住む町ではテラヴェックス社が土地を買い占め石油掘削を行っていた。
ある時、地底に水脈を発見するが無理に掘削を続け、水が噴き出して大きな事故を起こしてしまう。
その時水の中から3体の謎の生命体が地上に飛び出してきた。
新種の生命体の存在が明らかになれば掘削は継続できない。
2体をその場で捕獲するが1体を逃してしまい、悪徳CEOのテネソンに雇われたバークが内密に捜索することになる。

油井の事故現場から廃車工場に運び込まれたトラックに、逃げた謎の生物が隠れていた。
トリップはその生物と遭遇し、慌てて保安官事務所に通報。しかしリックたちが来た時にはその姿はなく、いたずらだと思ったリックはトリップの父親をも罵って去って行った。
そこでトリップが罠を仕掛けておびき出すと、現れたのはヌルヌルと長い触手を何本も持つ数mはあろうかというモンスター。
モンスターはドラム缶を抱え、美味しそうにゴクゴクと石油を飲み干した。どうやら石油がエネルギーのようだ。
グニョグニョとした気色の悪い姿かたち（しかも臭い）にもかかわらず、つぶらな瞳のなんとも愛くるしい表情で無邪気にトリップに懐いてくる。

ところがそこへ保安官事務所で情報を得たテラヴェックス社のバークがモンスターを探して訪れる。
トリップは胡散臭いバークを誤魔化すが、おんぼろトラックの中に隠れたモンスターが、なんとトラックを動かし始めてしまう。
怪しまれたトリップはたまたまやって来たメレディスを成り行き上トラックに同乗させて逃げることに。
モンスターは4本のタイヤを触手で操り、森を駆け抜け、追っ手をかわした。
ボンネットから顔を出したモンスターにメレディスが驚いて大騒ぎするとモンスターもびっくり。
混乱しながらも彼女はその晩、トリップとモンスターを家の納屋に匿ってくれた。

いたずら好きでやんちゃなモンスターに振り回されながらも、トリップはそのモンスターにクリーチと名前を付け、体の構造に合わせてトラックを改造してやる。
クリーチはエンジンとなり、触手を器用に使ってトラックを自由自在に操縦した。
メレディスには優しく撫でられてご機嫌だ。

クリーチが家に帰りたいのではないかと心配した2人は、テラヴェックス社で現場作業をしているトリップの父親を訪ねる。
父親から事故の話を聞いた2人はクリーチの出所、そしてテラヴェックス社の策略を悟った。
しかし父親はバークに連絡をして呼び寄せ、トラックを引き渡そうとする。テラヴェックス社に息子を売ったのだ。
トリップたちはクリーチのトラックでその場を逃げ出すが、トラックの中にモンスターがいると気付いたバークたちが血眼で追ってくる。
母親から頼まれてトリップを連れ戻しに来たニックもさらに後を追う。
少年相手に非道なバークをニックが止めにかかるが、バークはこの町では泣く子も黙るテラヴェックス社の名を出し、保安官にさえ威圧的な態度でねじ伏せるのだった。
トリップとクリーチは知恵を合わせて、狭い路地から屋根の上まで、さらには触手を活かして壁までよじ登り、なんとか追っ手から逃げ切った。

一方、テラヴェックス社で働く地質学者のダウド博士は、捕獲した2匹が高い知能を持ち、感情があることを知り調査に没頭していた。
集団知能があり、仲間同士で情報を共有しているというのだ。
しかしテネソンは事業の妨げとなる新種の生命体を秘かに処分することだけを求めた。
これまでもテネソンの下で悪事を働いてきたダウドは言いなりになるしかなく、2匹は2日後には排水とともに地中深く圧入されることになる。

トリップたちは湖のほとりのメレディスの別荘で一夜を明かした。
父親の仕打ちに打ちひしがれるトリップを励ますように、クリーチは湖に飛び込み、活き活きと泳ぐ。
身体から発光し、触手を伸ばし自在に水中を舞う姿に、トリップは、必ず家に帰してやると約束するのだった。

翌朝、クリーチはひとりトラックでテラヴェックス社に向かった。
後を追って会社に忍び込んだ2人は、捕らわれた2匹を発見し、クリーチが仲間を探していたと知る。
しかしクリーチも2人もバークらに捕まってしまう。
2人はテネソンから他言無用と脅され社を追い出されるが、ダウド博士が密かに協力を申し出た。

移送されるクリーチたち3匹を乗せたトラックを乗っ取ったダウドはトリップたちのもとへ。
そこで解放されたクリーチは2匹のもとへ駆け寄り、頬を摺り寄せ再会を喜んだ。
2匹はクリーチのパパとママだったのだ。

パパママのために廃車工場の主人や後輩の協力でトラックを手に入れ、トリップたちは一晩かけてモンスター仕様に改造した。
トリップ、メレディス、ダウドが運転席に乗り、3匹がエンジンとなった3台のトラックは、地下水脈へと繋がる通気口へと向かう。
それをバークらが追い、暴走するトラックの通報でニックも後を追った。
パパママが力を合わせ、トリップとクリーチが助け合い、平原を抜け崖路を走り、カーチェイスを繰り広げる。
バークが行く手を阻み、万事休すの窮地をニックに救われ、ようやく3台は通気口へ辿り着いた。

しかし通気口ではすでにテラヴェックス社が地底に毒を注入しようとしていた。
ダウドとメレディスがその装置を止めようとするが間に合わない。
トリップはバークとトラックで押し合いになり、通気口から突き落とされてしまう。
ところがクリーチの必死の抵抗のおかげでバークのトラックが機材に激突、毒の噴射を止めることができた。
地底の水中に落ちたトリップとトラックをクリーチとパパママが陸地に引き上げた。
水中からは多くの仲間たちが顔を出す。
クリーチはトリップに触手を伸ばし、別れを告げるとパパママとともに水中に帰って行った。

その後、ダウドとメレディスがテラヴェックス社の敷地に絶滅危惧種の生物を放ち掘削を中止させ、テネソンは逮捕された。
トリップはリックと距離を縮め、一緒にトラックを改造する。
そしてメレディスを乗せ、あのおんぼろトラックでどこまでも走って行くのだった。

愛すべきB級エンターテインメント

てっきり殺人トラックのホラーかと思いきや、愛らしいグニョグニョクリーチャーに癒され、ハラハラドキドキ要素もたっぷりのハートフルなファンタジー。
単純明快なストーリーでファミリーにもおすすめです。

監督は「アイス・エイジ」などを手掛けたアニメーション監督のクリス・ウェッジ。
パラマウント・アニメーション制作とあって、コミカルなトラックの動きや、クリーチャーの表情、見ごたえのあるカーアクションなど高いCG技術は見る価値あり。実写とCGの違和感がなく、気がそがれることなく楽しめます。
1億2500万ドルの制作費をかけるも回収できず失敗作と言われたらしいですが…。

主演のルーカス・ティルは「X－MEN」シリーズ（2011年～）のハヴォック役やテレビシリーズ「マクガイバー」（2016年～2021年）の主演で知られる超イケメン。
メレディス役のジェーン・レヴィは「ドント・ブリーズ」で頑張っていた女の子です。
ロブ・ロウ、ダニー・グローヴァー、バリー・ペッパーなど、実力派豪華キャストが脇を固めています。

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※2021年12月の情報です。最新の配信状況は各サイトにてご確認ください。